AKIHABARA

FOOD & GOODS

日本食の代表、寿司。そのディープな進化が止まらない!

ひと言で「寿司」と言っても、スタイルや価格、業態は実に様々。その進化はここ数年でどんどん加速している。ここでは歴史をさらっとおさらいしながら、最新の日本の寿司事情がどうなっているのか、ユニークすぎる“今”を知ってもらいたい。

まずは江戸の握り寿司の歴史から。誕生したのは1800年代前半とされており、当初は屋台と呼ばれる、街中を移動しながら営業する簡易店舗が主流で、そこに道ゆく人々が立ち寄る“立ち食い”というスタイルだったそう。“江戸っ子”という言葉を聞いたことがあるだろうか?これは何代にもわたり東京に住み続けている生粋の東京人を指すもので、首都の喧騒の中で生きる彼らは、総じて“せっかち”な性格と言われている。だからこそ、ふらっと入り、スピーディーに食事を取れる寿司が人気を集めることになったのかもしれない。

その後、寿司は徐々に屋台から店舗へと変化したが、この時点では職人が正座で寿司を握り、客は立ち食いというスタイル。そこから、より寿司が人々に浸透していくと、寿司屋は社交の場としての意味合いが強くなり、現在のようなカウンターにショーケースがある形態や、家族連れが楽しみやすい回転ずしというスタイルへと進化した。回転ずしの進化はそこで止まらず、自分の席からタブレットでオーダーすると、キッチンからつながるレールの上を走る新幹線のようなマシーンに乗せられて寿司が届けられるという、まるでアミューズメントパークのような楽しさを味わえるお店へと進化。さらにメニューも多様化を加速させ、ハンバーグ、天ぷら、焼肉、アボカドやバジルソースといったベジタリアン食材までが使用されるようになった。200年前の“江戸っ子”たちがこの光景を目にしたら、思わず腰を抜かしてしまうかもしれない。

もちろん、こうしたユニークな最新スタイルだけではなく、銀座にあるような伝統的な店や、格式高い高級店も人気で、そういった店は常に予約がいっぱいで、何か月も待たなくてはいけないこともざらにある。

それほどまでに愛され、多様な進化を遂げてきた“寿司”は、それ自体がコンテンツにもなる。 例えば、ゆるくてかわいい世界観が人気の“時すでにお寿司”や、猫が寿司に乗った“ネコずしニャー太”など、寿司からインスパイアされた人気キャラクターやグッズも多数存在する。 また、日本の飲食店の入り口でよく見かける、食品サンプルもグッズになっている。成田空港第1ターミナルのFa-So-La AKIHABARAにある寿司のマグネットは、職人の手作業により丁寧に作られていて、あまりのリアルさに本物と見間違うほど。生ものの寿司をお土産に持ち帰るわけにはいかないけど、かわりにこれらの寿司グッズをテイクアウトしてみてはいかが?

寿司マグネット/免税価格 各¥660

(2023年4月時点の情報です。)