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CULTURE

一年で一番、伝統的な風習を感じられる年末年始。日本で過ごしてみては?

年末年始を日本で過ごすなら、伝統行事を体験してみるのがオススメ。あなたの国との違いを楽しんでみて。

年末年始は、国によってさまざまな伝統的な風習が受け継がれているもの。日本でも、他国には無い様々な風習がある。そんな日本ならではの年末年始の過ごし方を、時系列にそって体験してみよう!

年末のムードが高まるのは、12月25日のクリスマスが終わったあたりから。「よいお年を」というあいさつをいろいろなところで耳にするようになる。これは、年内最後に会う人にかける言葉で、「新しい年がよい年でありますように」と、願いを込めたもの。友人にはもちろん、レストランを出るとき、ホテルでチェックアウトするときなどにも言ってみよう!

1年の最後の日である12月31日の夜や夜食には「年越しそば」を食べる。長い麺が長寿と縁起を招くと信じられており、年越しそばには、清めや幸運の意味が込められている。そのため、麺を切ることなく食べるのが吉兆とされる。日本では麺を食べるときに音を立てるのはマナー違反にはならないので、思いきりすすって食べてみよう!

年越しそばを食べるのは江戸時代からの風習。

新しい年を迎える直前、12月31日の深夜は、寺院で「除夜の鐘」が鳴り響く。新年の幕開けに向け、祈りと清めの意味を込め、煩悩の数とされる108回の鐘を鳴らすという儀式で、街全体が神聖な空気に包まれる。大晦日の真夜中に鐘の音が響き渡るのは日本の風物詩のひとつでもあり、年の終わりと、新たな1年の始まりを告げる音として日本人は特別な想いを抱いて聴いている。参拝者が自分で鐘を鳴らすことができることもあるので、近くのお寺に足を運んでみては?

いよいよ新しい年が明けた1月1日0時からは、あいさつが「あけましておめでとうございます」に変わる。「新しい年が始まり、おめでとうございます」という意味で、新年を祝うとともに、相手が幸福であることを祈るもの。あいさつだけでなく、手紙やメールなどさまざまなコミュニケーションで使われるので、年始のメッセージにつけ加えるのもおすすめ。

1月1日から1月3日までは「三が日」とよばれるお正月期間で新年を祝う期間だ。家では、伝統的な正月料理である「おせち料理」をいただく。重箱と呼ばれる数段に重ねた箱に色鮮やかな料理を詰めたもので、縁起を担いだり、子孫繁栄を願ったりするなど、それぞれの料理に意味がある。地域や家庭によってもさまざまなバリエーションがあるので、旅先で比較するのもおもしろい。

日持ちがするよう、保存が効く食材が使われている。

そして、腹ごしらえが済んだ後に向かいたいのが「初詣」。新しい年、最初の参拝のことで、神社や寺を訪れ、神さまや仏様に祈りや感謝、願いを伝えるほか、おみくじで吉凶を占うのも人気。特に、東京の明治神宮浅草寺、千葉県の成田山新勝寺は有名で毎年多くの人が訪れる。

初詣では日本の神社仏閣のお正月ならではの空気を楽しむことができる。

日本の伝統的なイベントが盛りだくさんの年末年始は、日本文化を満喫する絶好のチャンス!この時期に日本を訪れるなら、ぜひ体験してみて。